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DET

水辺のグリッドガラス

 

大阪ミナミは、大阪城築城時から南北に走る「筋」と東西に走る「通」から成る規則正しい都市のグリッド上に、芸能文化・食・巨大看板・義理人情・お笑い等、様々な「賑わい」や「豪快さ」が共存する心豊かな街という印象があります。一方で、賑わいの副産物として生まれるゴミや、濁った道頓堀のイメージからもどこか淀んだ印象もあります。

都市のインフラとして一番身近に接する公共トイレは、現代の均一化された都市景観の中で、清潔感・安心感・独創性等その街のイメージを印象付ける象徴的な存在と言えるかもしれません。

私たちの提案は、ミナミの静的な都市グリッドと「活気」を象徴した歪みを建築の構造とし、水が流れるような様々なテクスチャーのガラスを嵌め込んだ公共トイレの提案です。

歪んだグリッドは、型にはまらないミナミの豪快さ、繊細さ、表裏のない風通しの良い街の個性を象徴しています。雑多な巨大看板と観光客が入り混じる都市景観の中で、控えめながらも周辺との対比によりひと際目立ち、道頓堀に近い水辺の都市空間に清潔感と繊細さを与えます。

賑わいや豪快さのイメージに加え、街の綺麗さや繊細さを持つ公共トイレを道頓堀近辺でつくることで、これから迎える大阪万博や国際的観光地としてのイメージアップ、さらには道頓堀全体の水質改善さの象徴的な存在となるアイコニックな公共建築です。

計画地:大阪市

用途:公衆トイレ 

構造:鉄骨造

階数:地上1階

規模:17.21㎡

© 2023 Ryo Otsuka Architects

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